2005.10.30.NHKグラウンド(杉並区)「第53回放送局対抗親善野球大会」決勝

22回戦

1 2 3 4 5 6 7 8 9  
NHK 4 0 0 0 0 0 0     4
TBS dodgers 1 0 1 0 0 0 3X     5X
○ 小板橋 6-3 

S 

● 鈴木  

V打 成瀬 2

HR 

Hour 1時間40分

TBS dodgers

    SUTAMEN
1 6 Kai 3-0
2 7 Numazawa 3-1
3 9 Terasaki 4-1
4 5 Tao 3-1
5 4 Naruse 4-1
6 8 Yayota 2-1
7 3 Sugi 2-0
8 2 Sakamoto 2-0
9 1 Koitabasi 2-0
       

NHK

    SUTAMEN
1 6 Nojima 4-1
2 5 Okamoto 3-1
3 8 Hori 3-1
4 2 Eguti 3-1
5 3 Onoda 1-0
6 1 Suzuki 3-0
7 7 Kunimasa 3-0
8 4 Kobayasi 3-1
9 9 Endou 3-0
       
<About the play>逆転サヨナラで2年連続9回目の優勝!
「休まず、前へ」の極め付きを一つ。200キロ、300キロを2日、3日で走るのは
ホリエモンの言葉を借りれば「想定の範囲内」だろう。しかし2000キロを6日間で
というのはどうだろう。「それ車のレースですか?」「いや、人間が走るんです。
車でもなければ、ラクダでもない」「休まず、前へ」は遂に最終章を迎えた。
相手は古豪NHK。過去には18連覇という前人未到の偉業を達成している
凄いチームなのだ。このところは低迷しているが復活も近いと思う。
ここ10年間では2回対戦し2連勝している。1回目は1997年(45回)、延長10回裏
杉の劇的なサヨナラホームランで1X−0、成瀬が完封。2回目は2001年
(49回)成瀬ー外園で5−1、4番辻が決勝3ラン。果たして対NHK3連勝は
あるのか。ちなみに、ここ10年間でTBSは1997、1998、2001、2002、
2004と5回優勝している。丁度半分優勝していることになるが3連覇はない。
NHKの先発は3連投の鈴木、TBSは4連投の小板橋。決勝は成瀬と決めて
いたが、試合直前になっても肩の痛みがとれず、直前に変更。小板橋も
連投の疲れも見せず「待ってました」の心意気。TBSは4戦の内初めて後攻
を取る。今考えればドラマはここから始まっていた。先攻だったら有り得ない
結末だった。NHKは1回、トップバッターが鈍い当たりのライト前ヒット、続く
2番岡本の当たりは1塁よりのボテボテの内野ゴロ、これを突っ込んできた
セカンド成瀬が間に合わない1塁に悪送球、ノーアウト2・3塁。そして3番
堀の当たりもピッチャー右へのボテボテのゴロ、これが内野安打となり、
3塁ランナーがホームを駆け抜け1点。流れは完全にNHKに行っている。
小板橋にすれば打たれた気がしないうちに1点を失い、尚もノーアウト1・3塁。
動揺する小板橋を見透かすように1塁ランナーが2盗に成功。一度キャッチャー
坂本がマウンドに行くが、4番江口は1−0から外角の球をコンパクトに合わせ、
ゴロで抜けるライト前ヒット。決していい当たりではないが、それが効をそうして
2人が返り3点目。なんと1番から2本の内野安打を含む4連打。気落ちしたか
5番バッターにはフォアボールを与え、依然ノーアウト1・2塁。4連投の疲れか?
しかしTBSのブルペンには誰もいない。もう何点取られようが、本人がギブアップ
するまでは小板橋で行くしかない。残酷なようだが仕方がない。この時点で
エースを下ろすことは即負けを意味する。キャッチャー坂本がもう1回マウンドに
行き間を作る。気を取り直した小板橋は、この後ファーストゴロの間に1点を
追加されるが、下位打線の3人を内野ゴロに打ち取り、何とか4点でくい止める。
小板橋がつかまったのは、この1回表の1回だけ。後の2回から7回までの
6イニングを1安打1フォアボールの完璧なピッチングでNHK打線を抑え込む。
魅入られたように失点を重ねた1回表は何だったのだろう、と思う。おそらく、
神様が「優勝したかったら、このビハインドをはね返してみろ、という試練を
課したのかも分からない。「休まず、前へ」のTBSはすぐさま追撃体制に入る。
1回、1アウトから2番沼沢がライト前ヒット、3番寺崎はライトフライに倒れたが
4番垰が右中間を破る大3塁打、沼沢が長躯ホームを落とし入れ反撃の
のろしを上げる。3回には6番八代田がヒットの寺崎をセカンドに置いて
レフとオーバーのタイムリー2B、ジワリと間わいを詰めて4対2。ワンチャンスで
逆転も可能な点差だ。中盤の4・5・6回はお互いにフォアボール1つの
こう着状態。電波タイムスの社長はこの辺で閉会式用の原稿を書き始めた
のだろう。7回表を終わって4対2。両軍ピッチャーも簡単に崩れるような
内容ではない。球の威力も増したとはいえ、衰えてはいない。社長が原稿に
取りかかったのもごく自然と言っていいだろう。しかし先回りして準備すると
その逆が出る、ということはよくあること。TBSが勝つには最終7回、2点を
取って延長戦に持ち込むか、3点を取ってサヨナラにするかしかない。
絶体絶命のピンチだ。ベンチ前で最後の円陣を組み檄を飛ばす。
「休まず、前へ」の最終章はいよいよ結末を迎える。
トップバッター9番・小板橋は1−3からフォアボール、1番・甲斐はサードゴロで
小板橋がセカンドに封殺され1アウト、まだイントロも流れてこない。ここでTBSが
動く、2番・沼沢にかえて代打・鈴木。<空気にも似た何かを変えたかった>
しかし鈴木は初球を打ってピッチャーゴロ、万事休す、かと思った次の瞬間、
1塁線上に風が起こり空気が動いた。なんとピッチャーからのなんでもない送球を
ファーストがグラブからポロリと落としセーフ、1アウト、1・3塁。ここから流れが
一気にTBSに変わる。鈴木は2盗に成功し、1アウト2・3塁、バッターは3番・
寺崎、一打サヨナラもある場面だったがファーストゴロで2アウト、しかし3塁から
甲斐がホームに入り3対4、1点差。勝利の女神がエンディングを楽しんで
いるかのようだ。続く4番垰は2−1からデッドボール、初球に盗塁を決め、2アウト
2・3塁、ここで伝説の男・成瀬、この打席のためだけに、前の3打席を凡打
していたかのように、1−0から渾身のストレートを狙い済ましたように
センター前に弾き返す、3塁から鈴木がホームに駆け込み同点、そして逆転の
ランナー垰が3塁をけってホームイン、飛び出す1塁側ベンチ、茫然と静まり返る
3塁側ベンチ、センターはノーバウンドでバックホームしたが大きくそれて
ゲームセット。7回を終わって初めて明と暗が入れ替わった。
TBSの逆転サヨナラ勝ち!垰がホームプレート上で手荒い祝福を受けている。
ドジャーブルーのユニホームがいつまでも、いつまでも秋の薄日に映えて沸き返る。
<TBS Major Characters>
敢闘賞    白石 徹太郎(ホームラン2本、6打点)
         垰 和宏(8打数5安打、大会首位打者)

優秀選手   成瀬 誠(サヨナラ2点タイムリー、1ホームラン、7打点)

最優秀選手 小板橋 直樹(4連投、2勝、2セーブ)



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